栃木県 恵 30歳 事務員
婚活といってもガチな結婚相談所とかは私に向いていない、そこで見つけたのがペアーズです。
フェイスブックを利用した婚活アプリです。気になる相手に「いいね!」を送ったり、私も「いいね!」をもらったり。この手軽さがいいなと思い、登録をしました。
私の一押しは写真でしたね。ほとんどの男性が写真を掲載してるんですよ。
私はメンクイなので、写真は大切です。
登録をしてから、すぐ「いいね!」を30くらい頂きました。
もちろん30人とのお付き合いはできませんから、写真とプロフィールでイケメン探しです。
この時に5人の方に「いいね!」を返事して、まずはメッセージ交換スタートです。
お互い気に入ればラインIDの交換をする流れのようですね。
一番にラインIDを交換した男性は、システムエンジニアの高井さんという方でした。
私は大のコーヒー好きで、ペアーズの中にある「コーヒー好きコミュニティ」に入っています。
そこで、高井さんと交流があったんです。
高井さんのプロフィールを見ると、趣味はカメラで、コーヒー大好き30歳。
最初のやりとりで高井さんが私に言った言葉が、とっても親近感がありました。
「コーヒー好きのコミュニティに入ったんだけど、詳しくないんだよね」
「私もです。おいしいコーヒーは好きですが、ウンチクは語れないんですよね」
この返事で、意気投合しました。
「システムエンジニアって、難しそうですね」
「全然難しくなんてないよーただのパソコンオタクw」
彼は気さくに私の知らないことも話してくれるので、とても楽しい会話が続きました。
2日に1回くらいのゆっくりなライン交換のペースも嬉しいです。
いつも優しく、おだやかな内容に癒やされていました。
ライン交換を初めて2ヶ月くらいで、デートの誘いを受けました。
「そろそろデートに誘っていい?」
もちろん心の準備はできていましたから、すぐにOKの返事をしました。
「デートプランは全部考えるから、当日は何も考えずに待ってて」
というので、全て高井さんにお任せです。
高井さんとのデートの日、ワクワクしながら待ち合わせの場所に行きました。
写真で顔はわかっていましたから、“あの顔”を探しました。
なかなか現れず、ラインを送ると「後ろにいるよ」と返信あり。
振り返ると、笑顔の高井さんがで立っていました。
顔は写真の通りでした。顔は…
しかし、ヨレヨレのスーツで髪の毛はボサボサ、昨日シャンプーしたの?と思うくらい。
確か過去のラインでオシャレには興味がないし、ブランドもわからないと言っていましたが…
ラインだけでは顔はわかっても、生活の様子はわかりませんでした。
いつも飾り気のないライン交換だけでしたが、まさか清潔感ゼロだとは…最悪。
女性との初デートで最低限やっておきたいことくらいは検索して調べて欲しかった。
その中には、『清潔感がないと女性に嫌われます』とあるはずです。
「じゃ行こうか」
と言われたのですが、この時すぐにでも帰りたい気分。
楽しそうにしている高井さんの後ろを歩きながら、今日で高井さんとは終了と決めていました。
この日のデートプランは、美味しいコーヒーを飲んでから、レストランで夕食の予定でした。
しかし、私はここで我慢の限界。
「ゴメンナサイ。今、仕事で急用ができて…今日は帰ります」
と、コーヒーを残して逃げるように帰ってきました。
家に戻り、お別れラインを送って高井さんとサヨウナラ。
30歳を過ぎた女には余裕がありません。
気持ちを切り替えて、サッサと次の人とデートの約束をしちゃいました。