東京都 かこ 30歳 化粧品会社勤務
婚活サイトの登録して出会いはあるもののメール交換だけで発展はなく、思い切って婚活パーティーに出かけることにしました。
一般的な婚活パーティーでは、パーティー開始直前にプロフィールを会場で記入するのが多いと聞いたので、私は緊張して上手く書けないと思いました。婚活パーティーの「PARTY☆PARTY」では、パーティー参加の申し込みのときにプロフィールを入力できます。
プロフィールを書くのが苦手な私でも、PARTY☆PARTYなら自宅でゆったりとプロフィールを考えながら書くことができます。なにより、婚活パーティー初体験なので、緊張するのはイヤですから。
PARTY☆PARTYは、「◯◯さん集まれ」的な企画の婚活パーティーが多く、話題も絞り込めて、会話がしやすいと聞きました。
私が選んだのは、「男性27~35歳、女性25~33歳限定の真剣に結婚を考えている人」がテーマの婚活パーティーです。男女8人ずつが参加し、女性が待つ個室に男性が一人ずつ入ってきてお話をする1対1のプチお見合い方式です。
1人目 田中さん
部屋に入ってくる男性のプロフィールは渡されていますから、基本的なデータはわかっています。
「はじめまして、よろしくお願いします。」
長身の彼はそう言って、プロフィールの紙を見ながら、
「かこさんは何かスポーツはしていましたか?」
「ええ、学生時代にバレーをしていました。」
と、スムーズに返事をしたつもりでしたが、完全に声が上ずっていましたね。
持ち時間は10分間しかなかったので、あれあれという間に終わってしまいました。
田中さんのネクタイの色も覚えていないほどww
2人目 洋介くん
「こんちわ~、僕、洋介です。鈴木洋介。ありきたりな自己紹介だと印象薄いでしょ?こう言うとみんなに覚えられるかと思って。」
確かに、いいアイデアだとは思うけれど、しょっぱなから面食らったというか、ぽかーんとしてしまいました。
少年みたいな洋介くんは、若作りはしているけれどプロフィールでは31歳とありました。
職業はバーテンダーとありましたから、どんな感じの店なのか聞こうとしたらハイテンションで質問攻めに遭いました。
答えるだけで10分間が過ぎました。
「じゃあねー、バイバイ」
呆気に取られて、正気を取り戻すまで時間がかかりました。
婚活パーティーは、体力と気力が必要なんて思ったりしました。
2人目あたりで、なんとなくペースがわかってきました。
そして、後半になり私も完全に慣れた頃に来た方は印象的でした。
7人目 斉藤さん
この時になると、事前にプロフィールもまんべんなくチェックして待っていることができます。
住所を見て、私と近所であることがわかりました。
よしっ、この話題で行こう。
「はじめまして、斉藤です。よろしくお願いします。」
今までの中で、ベストな感じです。
「はじめまして、かこです。」
「ご近所さんですね?ひょっとして駅は◯◯?」
「あー、私は隣の△△なんですよ。」
わー、良かった。この会話の入り方、とっても好き。
こんな素敵な出会いがあるなんて、もっともっと話したいのに楽しい時間はあっという間。
男性全員とプチお見合いしたあとは「キューピッドカード」という自分の連絡先を書いたカードを気になる男性に渡すことができます。キューピッドカードは全部で3枚ありますが、私が連絡先を教えるのは7人目の斉藤さん1人だけ。スタッフの方が私の代わりに渡してくれるので気が楽です。
そして私にもスタッフの方が、男性からのキューピッドカードを持ってきてくれました。
私がもらったキューピッドカードは2枚。
「洋介くん」と顔も思い出せない「木村さん」だけで、気になっていた斉藤さんからのキューピッドカードはありませんでした。
キューピッドカードの次は、本命の相手を決める「ファイナルカード」に第一希望から第三希望の男性の名前を書くことができます。男女の希望が合えば見事カップル成立となるんですが、斉藤さんにキューピッドカードをもらえなかった私は半ばあきらめていました。
しかし、私はやっぱり「斉藤さんしかいないなぁ」と思ってファイナルカードの第一希望に。
第二希望と第三希望は空欄のまま提出しました。
そして、カップル発表です。
結果は、3組のカップルが成立。
信じられないのですが、私と斉藤さんもカップリングしてました。
別室で、斉藤さんとまた再会。
「いやぁ、ありがとうございました。」
「こちらこそ、ありがとうございました。」
とお互い頭を下げて、
「じゃ、軽くお茶でもしましょうか?」
「はいっ!」
婚活パーティーの会場を出て、近くの喫茶店へ。
「なんで私を選んでくれたんですか?」
「キューピッドカードありがとう。」
「え?そういえば私から斉藤さんに出しましたね。」
「実は僕キューピッドカードを誰にも渡してないんだ」
「なんでですか?」
「僕が悪いんだけど、モタモタしてたら時間が無くなっちゃってさ」
なんだそんな理由だったんだ、キューピッドカードもらえなくてショックだったのに…
「かこさんからキューピッドカードもらって嬉しかったよ」
「その時、ファイナルカードにかこさんしか書かないって決めたんだ」
「私も斉藤さんの名前しか書いてませんよ!」
「えーそうだったの!?」
「はい!」
私がダメもとで書いたキューピッドカードが、本当のキューピッドになってくれたんですね。
ファイナルカードのときにあきらめなくて良かった。
この婚活パーティーで斉藤さんと出会ってから1年半。
私たちは、結婚式場の下見に出掛ける仲になりました。